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リュート
リュートは16-17世紀(ルネサンス期からバロック期)を中心にヨーロッパ各地で絶大な人気を誇った楽器です。当時の音楽において中心的な役割を果たし、多くの作曲家や演奏家に愛されてきました。
近年、古楽の人気が高まる中で、こうした歴史的背景を持つリュートにも再び注目が集まっています。
リュートの柔らかく繊細な音色には、聴く人を優しく包み込むような不思議な魅力があります。複雑でストレスの多い現代社会において、この素朴で温かみのある木の響きこそ、今まさに求められている「癒し」なのではないでしょうか。
●リュートの特徴
リュートは楕円を半分に切ったような形をしており、先端が曲がった竿が特徴的です。日本の琵琶と非常に形が似ていますが、それもそのはず、この楽器の起源はペルシャのウードという弦楽器だと言われており、それがシルクロードを通りヨーロッパへ渡ったものがリュート、日本に渡ったものが琵琶になったと考えられています。つまり日本の琵琶とは遠い親戚のような関係です。
弦の数は楽器によって異なりますが、今回演奏するルネサンスリュートは13本の弦があります。最高音の1コース目以外は、同じ高さの音が2本の弦が対になって張られる復弦という構造になっています。これにより、リュート独特の奥深い響きが生み出されます。歴史的には、リュートの弦には羊の腸を加工したガット弦と呼ばれるものが使用されていました。
また美しい彫刻が施されたサウンドホールも特徴的です。バラのように見えることから「ロゼッタRosetta」と呼ばれ、リュートによってその模様も様々です。
実際の音をこちらからお聴きいただけます:👉 https://youtu.be/kfVKBNr7vdk?si=FD-aL_LFsMa4OaHS



テオルボ
リュートが“大型進化”した姿とも言える、ひときわ目を引く古楽器—それがテオルボです。バロック時代16〜17世紀にヨーロッパで発展し、主に歌の伴奏やオーケストラでの演奏に用いられたこの楽器は、その見た目と響きの両方において、他のどの楽器にもない個性を持っています。
● 外見のインパクト:
テオルボの見た目のいちばんの特徴は、なんといってもそのとても長いネックと、大小あわせて14本前後ある弦です。短い方には主にメロディを担当する弦、長い方には、低音パートを担当する弦が張られています。長い弦は手で押さえて音程を変えることはできませんが、その分豊かに響き、現代の楽器にはない低音の魅力を生み出しています。その独特な形状に、初めて見る方の多くが「これは何の楽器?」と目を見張ります。
● 音の魅力:
見た目の驚き以上に印象的なのが、身体の芯まで響いてくるような重厚感のある、そして彩り豊かな美しい低音の響きです。
実際の音をこちらからお聴きいただけます:
👉 https://youtu.be/FWki4Fs5vto?si=PnOAPXjFPiEiPY6j
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